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高ホモシステイン血症

必須アミノ酸である「メチオニン」の代謝(脱メチル化)によって作られる「ホモシステイン」も、アミノ酸の一種で、葉酸・ビタミンB12・ビタミンB6といったビタミンの助けによって、アミノ酸(元の「メチオニン」)に代謝されていきます。正常の血中濃度は、10μmol/L前後ですが、腎不全では上昇し、透析患者では20~30μmol/Lとなっています。「ホモシステイン」は、尿中排泄で血中濃度が保たれているわけではありませんので、なぜ腎不全で血中濃度が増えるのか、完全には解明さていません。しかし、「ホモシステイン」の代謝に関係する酵素の個人差(遺伝子の違い)や上記ビタミンの作用不足が推察されます。
 「ホモシステイン」が増えて「高ホモシステイン血症」になると、数多くの心・血管系障害の危険因子の一つ、即ち「ホモシステイン」が増えると、血管内皮細胞が障害され、血液が血管内で固まりやすくなること(血栓症)が主因の一つだと考えられています。では、血中ホモシステイン濃度を下げるにはどうすればいいのでしょうか。透析患者の一部には上記の「ホモシステイン」の代謝に関係するビタミンが不足している場合があります。このような場合には、ビタミン、特に葉酸の補給で血中ホモシステイン濃度が下がります。また、血中の「ホモシステイン」の8割近くは蛋白質と結合しているため、透析での除去が困難ですが、大きな血中蛋白質も除去するダイアライザーを長期間使用すると、ある程度の血中濃度低下が期待できます。
 「高ホモシステイン血症」は、上記のように数多くの心・血管系障害の危険因子の一つと考えられていますが、透析患者の心・血管系障害にどの程度関与しているのかははっきりしていません。また「血中ホモシステイン濃度を下げると心・血管系障害は減るのか?」「至適血中ホモシステイン濃度は?」「血中ホモシステイン濃度を下げることで新たな不都合は生じないのか?」等については、今後の検討を待つ必要があります。 

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